この間の日曜の朝、すごく辛くて苦しくて悲しい夢を見た。
思い出すたびに心も身体もどこかズキズキするから、そっと忘れてしまおうと思ったのだけれど
何日経っても忘れられなくて
でも日を追うごとに、感触や生々しさは確実に薄れてきていて
きっと、この夢から覚めた時の途方もない絶望感や、痛み、苦しみ、悲しみとか
泣きながら目覚めて、夢の余韻がとてもとても辛くて、今も思い出しながら泣きそうになっていることとか
もっと時間が経てば消えゆくかもしれないけれど、
だからこそ敢えてここに書き残しておこうと思った。
なので、書いてみる。
多少グロい。ので、そういうのが無理な人は、読まない方がよいかもしれないです。。
***
なんの変哲もない、ある日のこと。
その日私は
私の両親・婚約者との顔合わせを済ませて、世間話をしていた。
(婚約者が誰だったのかは、よくわからない。靄がかかったみたいにぼやけていたので、顔はハッキリわからなかった。)
うれしいことに
うちの両親と、これから私の夫になるその男性は、とても仲良くなって打ち解けたようで
楽しそうに談笑していて、私もにこにこ嬉しそうにしていたと思う。
そこから場面が一転する。
とても具合が悪くなった私は
吐き気が抑えられなくなって、婚約者と一緒に病院へ向かった。
頭はがんがんするし、口の中で異様な味がしている。苦いような、気持ちの悪い感覚。
検査を終えた私に、医師が告げる。
「舌の癌ですね。」
特に抑揚もなく、ニュースキャスターが原稿を読むかのような感じで、表情ひとつ変えずにその医師は言った。
この人は、何を言っているの?
「進行は進んでいますが、まだ転移はしていないと思います。命にはそこまで関わらないでしょう」
癌、がんって、言った?
「ただ、腫瘍のせいで舌が溶解する可能性があります。
まあ日常生活に多少支障は出るかも知れませんが、重篤な症状にはならないはずです。喋るのに影響が出るだけで」
喋るのには、話すのには影響が出るの?
私はもう歌えないの?
歌えないの?
「別にいいでしょう、歌えなくたって。なんなら喋れなくたって。
死ぬわけじゃないんだから」
そう言われた瞬間、私の舌が溶けて、真ん中に大きな穴がひとつ、空いた。
口の中に血だまりが出来て、膿みたいなものが溢れて、泣き叫ぶ私の隣に
さっきまで婚約者として、
隣にいたはずのあの人は
いただろうか?
手をつないでいてくれていただろうか?
隣にいてくれたとして、
彼は、どんな顔をしていただろうか?
***
ここで、目が覚めた。
何度も言うけれど、夢の中の話です。
でも、あまりにも辛くて、
痛くて、怖くて、苦しくて悲しくて
目が覚めた時に、泣いていて。
でね、
もし私が
この手に何も持たなくなって
むしろ、誰かの負担にしかならないような、そんな意味のない存在になってしまったとして
それでも
すべてを受け入れて、手をつないで、隣にいてくれる人なんて
果たして、いるんだろうか?
きっといないよ。
だって、圧倒的に孤独だから。
って、思ってね。
そして、誰だってきっとそうなんじゃないかと、思ったわけです。
誰もが皆、
何も持たなくなった自分が、圧倒的に孤独になること を
恐れているんじゃないかなあと。
なんか、よくわかんなくなっちゃったけど、
とにかく、そんな夢を見てしまった。
きっと冬で、12月で、冬だからだ。
一年で一番孤独を感じる日が、じわじわとそこまで迫っているからだ。
その日が私に齎す孤独感は、圧倒的で、抗えないもので
それは絶望に等しい程の、意味を持つ。
こんな孤独感と闘う毎日を、どうにかして言葉にして、音にして、吐き出して、かたちにしてゆく。
それが私の一生なのだと思う。
けれどね、
それは、誰かを傷つけるためにしていることじゃなくて
誰かを傷つけたいからしていることじゃなくて
そして私は、不幸だとかつらいと悲しいとか、そんなことを自ら望んでいるわけでも、まったくないんだよって
なんかわかんないけど、今ここに、書いておかなきゃいけない気がした。
あなたは、幸せになるべき人だよ
そろそろ幸せになってくださいよ
あなたが幸せになれないなんて嘘だよ
お前は幸せにならなきゃダメだよ
って
いろんな人が、いろんな言葉で言ってくれることが
とてもうれしくて、とてもかなしい。
一人で生きなきゃって何度も何度も思ったけど、やっぱり、無理だなあって思う。
そして人は、一人では幸せには、なれないから。
誰を信じるべきかとか
本当は言いたかったことばとか
本当は誰のことも信じられていないんじゃないか?とか
だけど愛したり愛せたり愛し合ったりとか、出来たらいいのになあ、とか
それって、認め合って受け容れあって許しあって想いやって、手をつないで、抱きしめあうってことだよなあ
とか
考えてたらまた、泣けてきた。
しあわせ、に、なりたいんだよ
本当は。
私だって。
あなただって。
誰だって、きっと、そうさ。
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